「ソーシャル・ネットワーク」 [映画]
「ソーシャルネットワーク」観たのに・・
記事も下書きしてあるのに・・・
何故か、ずっとアップしないまま今日まで来ました^^;
今日アカデミー賞の授賞式なのね?!(笑)
発表前に記事あげようw
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封切直後に観てまいりました。(随分日が経ってしまいました^^;)
スピード感があって見応えありましたよ。
すごく感動した!とか、何かを得た!とかは残念ながらありませんでしたが。
デヴィッド・フィンチャー監督作品。
彼の作品は、振り返ると結構数多く観ていますね・・
最近では「ベンジャミンバトン数奇な人生」
マシンガンのような膨大な台詞をまとめた脚本はアーロン・ソーキン。
「ソーシャル・ネットワーク」のレビューをいくつか読むと・・・
「今年一番のサクセス・ストーリー!」
「フェイスブックの素晴らしさが伝わった!」
「天才の葛藤に共感した!」
そんな賞賛が書かれていますが、
ワタシ個人的には、まったくそうは思いませんでした。
どうも、どれも的外れに感じてしまうのです。
(映画の感じ方なんて人それぞれですがね)
この映画は、断じてサクセス・ストーリーじゃない。
作品のモデルになったご本人がどうなのかは分かりませんが、
この映画の中の「彼」は、単に成功者としての美酒に酔っているようには見えないから。
登場人物に、一人も共感できる人物が居ないし(笑)
ドラマティックな出来事があるわけでもないですし。
もうご存知かとは思いますが、ざっくりとこんな内容↓
世界最大のソーシャルネットワーキングサイト「Facebook」創設者マーク・ザッカーバーグの半生を、鬼才デビッド・フィンチャーが映画化。2003年、ハーバード大学に通う19歳のマークは、親友のエドゥアルドとともに学内の友人を増やすためのネットワーキング・サービスを開発する。そのサービスは瞬く間に他校でも評判となり、ファイル共有サイト「ナップスター」創設者のショーン・パーカーとの出会いを経て、社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへと急成長を遂げるが……。
上映中なので、細かい内容は差し控えますが、
膨大な台詞と、めまぐるしい場面転換による、非常にスピード感溢れる作品。
「フェイスブック」が立ち上げられた2003年と、
主人公マーク・ザッカーバーグが訴訟を起こされた2010年の時間軸が絡み合う。
マークが抱えることになった2件の訴訟・・・
マークに「アイディアを盗用された」ウィンクルボス兄弟、
マークに「裏切られた」元親友にして創業時の共同経営者エドゥアルド、
そして、マークが、宣誓供述の場で語る、三者三様の視点と立場での「事実」。
そこに、フェイスブック躍進の立役者であるショーン・パーカーの功罪と、
結果として、堕落して一線からドロップアウトしていく様が平行して描かれる。
そこには「誰が悪人か」は描かれてはおらず、淡々と「事実」が掘り起こされていく。
だから、この映画は観る人によって感想が違うのだろうな・・と思いました。
登場人物の誰に共感できるか・・とうことでしょうかね。
マークの弁護団の女性弁護士が言う、「あなたは悪人じゃないわ」
どの登場人物も、「悪人」ではない。(嫌なヤツだけどw)
誰にも明確な「悪意」はなかった。
ただ、一人はあまりに「大人になりきれない」
一人は「愚直すぎて状況の変化を見逃した」
一人は「虚栄心が強く、過去の自分の敗北感を他人の力で埋めようとした」
一人は(二人?)「挫折知らずに生きてきて、思い通りにならないものを許せない」
どの人物も、「嫌なヤツ」なのです。身も蓋も無いけれど(笑)
この映画で面白かった点は・・・
今、ITベンチャー乱立の時代でしょう?成功するしないは別として。
成功して、facebookみたいに異常な速さで拡がっていくものもある。
これからも出てくるかもしれない。(きっと出てくるだろう)
それが、どんな風に始まって、創始者の予想以上のスピードで拡大していくか・・
そのプロセスを傍で見ているように、擬似体験できるのです。
まるでPCのモニターをうしろから覗き込むように。
その熱を帯びたような臨場感とスピード感は、見ものですよ。
マーク・ザッカーバーグが成功したきっかけは、元を辿れば負の感情。
すごくざっくり言えば、ガールフレンドにふられたこと。
腹いせに始めた「フェイスマッシュ」と、
その失敗をきっかけに、「フェイスブック」を立ち上げ、億万長者になる。
その結果、友人を失い、訴えられることになるのだが・・・
彼は幸せなのだろうか?億万長者になりたかったのだろうか?
フェイスブックの「友達」って、なんだろう?
ラスト、マークの人間的な面と、わずかな成長が垣間見られる。
和解を受け入れ、高額な和解金の支払いを決める。
「裏切り者」として追放したエドゥアルド、彼の株式保有分を回復する。
全てが終わって弁護士事務所で一人PCと向かい合う彼は、クリックする。
ただ一人の人と繋がりたくて。
5億人のユーザーを抱えるフェイスブックの創始者、マーク。
彼が本当に求めた相手とは、フェイスブックでは繋がることはできなかった。
それでも彼はクリックする、繋がりたくて。
子供のまま「成功者」になり、億万長者になった彼の孤独、寂寥感。
すこし心が動いた。
さてさて・・・
作品賞、獲れるかな?